
トップ >> マニアック用語集 ~ 孤本
孤本とは、近年の書誌学・文献学の用語であって、ある書籍が、その本文内容をつたえる唯一の伝存本であることを意味する。この世の中に、ただ一本しか伝わらないということは、他と比較もできず、(歌が勅撰集に入集しているとか、注釈書や学書に一部分が引用されていれば、その部分は比較できようが)、その唯一の伝存本の書写者を一応信用して、その作品を鑑賞し研究するほかはない。その場合、書写者の素性がわかればそれなりの判断が下せるが、おおくの場合、書写年次のあらましが推定できるだけであって、誰が何によって書き写したかということは不明の場合がほとんどである。(天下一本)ともいう。